秋の夜長に勝手に石見神楽を解説しようじゃないか。

島根西部の伝統芸能・石見神楽を妄想と主観で解説してます。ビギナー向け。

舞え!KAGURA姫みたよ。

NHK広島放送局発地域ドラマ「舞え!KAGURA姫」放送から、早一週間。滝夜叉姫の記事を出してから、早二週間。全然更新しない本ブログ。

 

安心して下さい、死んでませんよ。

 

あれだけ人には見ろ見ろ言っといておま、ちょ、見てないんかい!!感想は書かんのんかい!!と思われた方、いたりいなかったりだと思います。ちょっと忙しくてですね、ファンタビ見たり、M-1見たり、ジャイキリの特集見たり、韓国ドラマも見ないといけないし、アニメも溜まってるし…。一日が48時間あればいいのに!!くそう!

 

 

ということで、本題です。

 

「舞え!KAGURA姫」見たよ!あれから3回は見たよ(`・ω・´)!!!

 

面白かったですよね、実に面白かったですよね!!!ね!!神楽ゴリ押しかなと思いきや、ちゃんと青春したり成長があったりなんかもう、朝ドラにしません???ヒロインの葵わかなさん朝ドラ顔だよね?最近CM出てるよね?てゆうか演技上手だよね??一時間という短すぎる時間だったので「あーー、これからどうなるんだよーー!部長とくっつくのか?それとも百合展開か?どうなんだよーーーおおお!!??」というところで終わってしまいました…。朝ドラは難しいなら、せめて続編希望です。あと、番宣CMで加藤くんが「手打鐘サイコーって言ってもらえました!」ってお話してたらしいんだけど、あんま映ってなくて泣いた!!もっと見たかった!!加藤くんなら手打鐘革命をLet’s Shoutな感じするのにね!!残念なり無念なりぃぃぃ!!

 

 

一旦、落ち着こう。

 

 

やー、もうホント、ドラマほんと面白かったです。神楽そっちのけで楽しかった!!

 

広島の神楽の特徴である

「お客さんは神様じゃけぇ。神様が楽しむのが神楽じゃけぇ。」

という一言が大変心に残りました。GHQの検閲から逃れるために発展してきたことを、お恥ずかしながら私は全然知らなかったので、広島の神楽がなぜこんなにも芸術性が高いのか、見やすくて楽しいのか、今更ですが腑に落ちました。伝統を変えざるを得なくて、想像できないほど辛い思いをされたことでしょう。でも、あの時の選択は全然間違ってなんかなかったと、先人たちにお伝えしたい。今や神楽はこんなにも自由で、美しくて、楽しいものになったのだと、神楽を支えてきた人たちに届いたらいいな。

 

瑞々しい田園風景と、キラキラした青春模様と、燃え上がるような神楽と。

 

「舞え!KAGURA姫」再放送、はよう!はよう!

 

あ!あと、KAGURA姫効果で本ブログを覗いて下さってありがとうございます!こうなることを想定して滝夜叉姫の記事を書いたんですが、思った以上にたくさんの方に見て頂けて嬉しい限りです!だから!再放送、早くカモンヌ!!(うちのブログにも再放送で検索する人結構来とるんよ!)

 

 

 

で、もうちょっとベラベラ神楽について話す。

 

ドラマのエンドロールクレジットの「協力」のとこに上河内神楽団さんのってたね!!イエーーイ!!私は広島の神楽の中ではもうダントツに大ッッ好きでテンションの高まりが止められなくて実際にイエーイ!!!って言った笑。そう、何を隠そう本ブログの「ン゛のぼりくる、のぼりくるゥゥ!!!」は上河内さんのことです上河内神楽団さんの『紅葉狩』が一番好きだ!!のぼりくる大賞、MVのぼりくる、のぼりくるアワード…数々の賞を(私の中で)受賞された上河内さんがクレジットされて私は泣いたよ…。

ほんとね!一回見てほしい!上河内神楽団さんの『紅葉狩』!!一味違うから!!

 

 

あとね、ドラマの「神楽甲子園」のシーンで使われてた「神楽ドーム」、この前行ってきました笑

 

ドラマでは「全国の神楽部はここを目指す、神楽の甲子園なんよ」って紹介されてましたが、大人たちも目指してますからね、実は。地方大会を勝ち上がった神楽団が、その年の一番を決める「ひろしま神楽グランプリ」見てきましたよ!!面白かった!!やっぱ広島の神楽レベル高いっすね!!KAGURA姫のステラも配ってたしね!!超すごすぎて一つ一つ語り尽くしたいとこなんですが誰も興味ないよね!!やめとこ!!

 

2016の結果を探しても見つからないんですが、Twitter情報によると新舞の部は横田神楽団さんが10連覇達成されたみたいですね!おめでとうございました!!すごすぎ!!

 

やー、舞の完成度が高いのはさることながら、衣装もきれいだったし、何も言うことないよ…。みんなすごかったよ…。『紅葉狩』かわいかったよ…。

 

 

ただちょっと引っ掛かるなーと思ったのは、新舞はさっきも言った通り「お客さんのための神楽」の最終形態なわけなんですが、多少テンプレート化してきてるよなーと思いました。自由に舞うのが新舞の良さだと私は思うんですけど、ストーリーもキャラクターもみんな似通ってて、個性があんまないなーさみしいなーって感じました。

逆に旧舞は今までの伝統を壊そう!って感じがすごくて、「ん?何の演目だこりゃ?」ってなる場面が目立ちました。古い演目はキャラクターがはっきりしてて、それをどのように舞うか、「らしく」舞うかが勝負!という石見神楽脳なので、個性が肉付けされて全然違うものになっているのは、んーー申し訳ないけど馴染めなかったです…。ごめんなさい…。 

と、このようにですね、旧舞と新舞で全く逆の現象が起こってるのが興味深い

自由を表現する新舞は個性を消して、個性を演じる旧舞が自由に演じる。

んー、このまま新舞の影響が旧舞に流れ込んでくるとすれば、おそらく「神楽の均質化」が起こるんじゃないかなーと思ったり。みんな同じようになる可能性も無きにしも非ずだったり。これは芸北だけでなく石見神楽にも十分言えることで、アップデートしようとして全然別ものになってる場合が結構あるんですよね…。私はソフト神楽保守層なので、この傾向はあんまいただけないなと正直、思ってしまいました…。

 

そこで、やはり神楽の理解を深めるということが大事になってくるわけなんですが、これを舞手にだけ求めるのではなく、見る側にも求めるべきだと思うんです。

 

歌舞伎は字幕入りで見られるようになりましたよね。そこまでとは言わないけれど、ある一定の理解度までは十分提供可能だと思うんです。ここらへんのことは、十分に商業化されてなかった故の対応の遅さと、こうなることを放っといた神楽の責任だと思いますが、来年には「たたら侍」も公開されますしね、どんどん神楽が広がっていく世の中で、原点回帰じゃないけれど、今一度足元を見つめなおす必要があるのでは?とひしひし感じました。何様目線で語ってすみません…。

 

 

こんな理由でブログを作ったわけじゃ全然ないんですけど、ガチでノリとテンションだけで書いてるんですけど、のぼりくるゥ!って叫びながら書いてるんですけど。

 

神楽への理解を深める一助になればいいなと、強く強く思いました。

 

 

 

秋の夜長ではなくなったけれど。

丁寧に、神楽と向き合って行こうと思った、冬の早朝。